|
|
——「都市伝説」が大ブームですが、そもそも「都市伝説」とは何なのでしょう?
関暁夫:「都市伝説」は、いわば身近な情報なんですよ。「都市伝説」といわれるものを掘り起こしてみたら、大事件や単なる地方の噂話など、何かにつながっていきます。つまり、世に出ない事件の裏側や噂が、人づてに広がって、「都市伝説」となっているんですね。もともとは嘘なのかもしれないけど、次第に尾ヒレがつくことで信憑性を帯びてくる。そうして、時と場所に合わせて物語が進化していくことが、都市伝説の魅力なのだと思います。
——関さんの語る「都市伝説」は、実に様々ですね。
関暁夫:僕はジャーナリストじゃないし、文化学者でもないから、都市伝説のカテゴリーに対するこだわりがなかった。「関暁夫の都市伝説」は、アメリカ政府、UFO、UMA生物の話など、オールジャンルの噂話なんですよ。
——「都市伝説」に興味を持ったのはいつ頃ですか?
関暁夫:都市伝説って、誰しもどこかで聞いている噂話なんですよ。だけど人それぞれ興味の対象が違うから、それを“必要としない情報”として忘れてしまっているだけで。僕は子供の頃から、疑問に思ったこと、不思議に感じたことに対しての追求心や好奇心が強いほうでした。みんなが必要としない情報でも、僕は楽しいと感じて頭の中にずっと「なんで?」って思いが残っていた。そして、成長して社会に出たら、いろいろな噂話が自然にくっついていって、「なるほどね」と腑に落ちるわけです。ただそうなると、「なんでこのことを学校やテレビで報道しないのかな?」という別の疑問が湧いてくる。そして、さらに世の中のことを経験していくと、そこにはいろいろな力が働いていることがわかってくるんです。
——そうなると、もう「都市伝説」探求がやめられませんね。
関暁夫:むしろ、何を信じたらいいのかわからないんじゃないですかね。不安にもなるだろうし。ただ、人は生を受けた瞬間から、物事の光と陰のように、死という不安=恐怖を持っています。怪談話って、あっという間に全国へ伝わっていくでしょう。「嫌だ。怖い」といいながらも、「恐いもの見たさ」なんていう言葉があるように、恐怖には絶対的な魅力がある。都市伝説を楽しめるかどうかは、“その恐怖に対してどれだけ追求心があるか”によるのかな。怖いと思ったものを認めたくないから、口にして「そんな話は嘘だよ」と言ってくれる人を捜す。そして、人の言葉を自分の言葉として納得したいから、嘘だと言ってくれる人に出会うまで聴き続ける。こうして都市伝説は人から人に伝わっていく——のでしょうね。でも「そんな話は嘘だよ」なんて簡単に言う人ほど、情報に騙されているんですけどね(笑)。
——関さんにとっての、「都市伝説」の恐怖とは?
関暁夫:僕が惹かれる恐怖とは、噂話の裏側です。噂話を調べたら、ある事件がもとになっていることもある。だからまずは噂を信じて、そして調べます。誰かが「これが噂の真相だよ」と言ってくれるのを待つのではなく、自分で調べることが楽しいんですよ。僕にとって「都市伝説」はファンタジー。嘘でも本当でもどっちでもよくて、その噂話を楽しみましょうよって感じです。噂に対する答えを出す人じゃなくて、「こんな話を知っていますか?」という語り部。噂好きの代表なんですよ(笑)。皆さんにも「あの噂知ってる?」って、会話を楽しむための話題のひとつにしてもらえたらと思ってます。
——最後に、関さん的「都市伝説」の楽しみ方を教えてください。 |
|
|
|
関暁夫(ハローバイバイ)
■せき・あきお ■1975年6月21日生まれ
■東京出身 ■1996年に、金成公信とハローバイバイを結成。ハローバイバイとしての活動に、ルミネtheよしもと「7じ9じ」「2h」レギュラー出演中(土・日・祝日は「1じ3じ」「4じ6じ」「2hスペシャル」)。ほか、テレビ番組では、CX『本能のハイキック』、TX『イカリングの面積』、CX『新しい波8』、NHK『爆笑オンエアバトル』にレギュラー出演中。 |
|
|
|
|
関暁夫:都市伝説が嘘か本当かはわかりません。本当だと思っても、嘘だと思ってもいい。でも、火のない所に煙は立ちませんよね。それを頭のどこかに入れて、ひとつひとつ都市伝説を探求していくと面白いんじゃないでしょうか。テレビやインターネットなどのメディアは、僕たちに様々なフィルターを通して伝えています。“そんな情報を純粋に信じていいの? 裏にはいろいろな物事が隠されているんだよ”、というのが「関暁夫の都市伝説」のメッセージです。浅く都市伝説を楽しむのもいいけど、僕の本でもいいし、なにか別な事をきっかけにしてもいいから、“探る”ということを楽しんでもらいたいなと思いますね。
——勉強になりました! 早速探ってみます!! |
|
|
ネットに騙されるな!実は、情報を操れるところ=メディアが最も怪しい!? |
|
|
おそらくこの記事を読んだ後、みなさんはインターネットで都市伝説を検索しますよね。でもネットも結局は、1人の人間の言葉でしかありません。検索して読んだ言葉が全てだと思うのは間違いです。なかには正しい情報もありますが、検索してヒットしたものは、誰かが答えを言い切っているだけ。
ネットも人が作った情報です。全部が正しい答えとは限りませんよ。 |
|
|
|
数々の都市伝説が語られる中、”スティーブン・セキルバーグ”こと、関暁夫氏もゾッとする、究極の都市伝説をご紹介! 心臓の弱い方、1人暮らしの方はご注意くださいね。あっ、でも心配しなくても大丈夫ですよ!
『信じるか信じないかはあなた次第』ですから……。 |
|
|
堂々の1位は、都市伝説界の女王「口裂け女」。マスクをした女性が「私キレイ?」と聞いてくる、皆さんご存知の伝説です。1970年代後半に浮上し、これまでにも何度も話題になった(2006年には佐藤江梨子さん主演で映画化にもなりましたね)、今後も語り継がれて行く伝説です。 |
|
定番のように思われがちですが、『口裂け女』は日々進化しています。当時の物語より今のほうが物語にリアリティがあったりするので、もう一度口裂け女を見直してみてはいかがでしょうか。僕はリアルタイムではなく、口裂け女騒動の余韻世代ですが、小学生の時は「夜、出歩くと口裂け女が出るから」と外出させてもらえなかったし、マスクをしている女性が怖かった記憶があります。当時は整形に対してのネガティブな意見も多い時代でしたからね。そして大人になってからは、出所を公表しないマスメディアの怖さを感じさせられた都市伝説です。 |
|
|
|
これは岩崎ひろみさんの「万華鏡」、レベッカの「moon」などが有名ですね。レンタルショップで借りてくれば、実際に自分の耳で確認できる伝説なので、興味のある方は試してみてはいかがでしょう。 |
|
内容が明かされないまま広まっていく「牛の首」という怪談話にまつわる、人間の空想力が作り上げた都市伝説です。 |
|
|
|
僕も聞きましたが、僕には明らかに歌詞とは違う言葉を叫んでいたり、収録時には入らないであろうトーンの音が聴こえました。不思議ですよね。それがなんなのか、決めるのはあなた次第。 |
|
諸説ありますが、こんな噂話もあります。——小学校の旅行中、教師がマイクロバスのなかで「牛の首」の物語をしたところ、生徒が怖すぎて泣き出したりする大騒動に。すると車が突然蛇行し始め、運転席を見ると運転手が恐怖のあまり気絶していて、バスは谷底に落ちてしまいます。生徒が一人だけ助かるのですが、その子は耳を塞いでいたので話の内容は解らずじまいということです。そして、最近あった修学旅行中のバス事故でも、車内で怪談話をしていたらしいのです。実際にそんなマイクロバスの事故があったのかもしれないし、車内で話していた怪談は「牛の首」だったのかもしれませんが、それは誰にも解りません。だから、もしあなたがネット検索で「牛の首」がヒットしても、それが本当の話かどうかはわかりませんよ。 |
|
|
違和感を感じたマンションの作りを調べたら、同じ間取りの部屋と比べて異なる部分を発見。その部分の壁を壊してみたら、そこには隠し部屋があり、壁一面に赤いクレヨンで「お母さん、お母さん、お母さん・・・」と書かれていたという都市伝説です。 |
|
ドイツ語で「生きている人間の霊的な生き写し」という意味で、自分そっくりな人物=自分の分身が存在する現象。そして、もう一人の自分に合うと、死んでしまうと言われている都市伝説です。(2003年に役所広司さん主演で映画化されていましたよ!) |
|
この話は、伊集院光さんがラジオで話したことで、大々的に世の中に広まりました。
都市伝説の始まりはどこにあるかわかりませんね。 |
|
リンカーンや芥川龍之介も出会っているそうです。特に、芥川はドッペルゲンガーに会ったことをきっかけに精神が錯乱し、亡くなったと言われています。もう一人の自分は、予兆もなく目の前に現れるそうです。もし周囲の人から、「さっきまであそこにいなかった?」と、自分が行ってもいない場所で見かけたと言われたら、気をつけた方がいいかもしれませんね。 |
|