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3000人の中からオーディションで選ばれ、映画『バッテリー』に出演 期待の新人俳優・林遣都さんに聞く、歩を進める勇気の源 林遣都 Kento Hayashi
  映画『バッテリー』で、孤高の中学生ピッチャーという難しい役柄をパーフェクトに演じた林遣都さん。実に3000人もの応募があったというオーディションを経て、主役に抜擢された林さんだが、それ以前はごく普通の高校生だった。そして、この作品で俳優という未知の世界へ踏み出し、歩を止めることなく大役をやり遂げた。そんな彼に、「歩を進める勇気の源」を聞いた。
 
撮影:井山敬博
バッテリー 3月10日より全国東宝系公開中
あさのあつこ原作『バッテリー』は、累計1000万部を突破したベストセラー小説。完成披露試写会の舞台挨拶では、あさのあつこさんの講演も行われ、ファンにはうれしいサプライズとなった。その模様は、映画詳細とともにページラストに。
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こちらも詳細はページラストに。お見逃しなくぅ♪
修学旅行で訪れた渋谷でスカウトされたのがきっかけ
——映画『バッテリー』主演のオーディションへ応募したきっかけを教えてください。
林遣都:中学3年生の時、修学旅行で訪れた渋谷の駅ホームでスカウトされました。今も滋賀の高校に通っているのですが、その際事務所の人に、今回の映画のオーディション応募を勧められたのがきっかけです。
——オーディションでは、3000人の中から主役に抜擢されたそうですが、審査中に感じたことや印象に残っていることはありますか?
林遣都:1次、2次と審査が進んでいるときは、実感があまり湧かずに、ただ「残っているんだなぁ」っていう程度でした。ただ、オーディションの最中に監督から「本を読んでないんだったら、早く読めよ」って言われたことがすごく印象に残っています(笑)。それから原作を読みました。
すべてが初めて。その壁をどう乗り越えたのか
  ——初めて脚本を読んだときの感想を教えてください。
林遣都:普段、本をあまり読まない方だったので、最初は「大丈夫かな」と不安でした。でも、移動の新幹線の中で読んでいたんですけど、すごく夢中になれて、景色が自分の中で豊かに想像でき、すぐにイメージが湧いてくるような脚本でした。
——撮影場所だった岡山では、1人の時間を作って役作りに励んだとか。役作りのために前もって勉強したことはありますか?
林遣都:何もかもが初めてだったので、自分から「こう努力しよう!」ということがイメージできず、どうすればいいのかわからなかった。撮影前から、監督の指導しか、自分の成長していく術はないと思っていたので、とにかく監督の言うことを聞き漏らさないようにすることに全力を注ぎました。
——監督の指導で、心に残っていることはありますか?
林遣都:撮影が始まってすぐ、監督に「周りの目を気にせず、自分をさらけ出せ。もう台詞なんて関係なく大げさにやってみろ」って言われて、とくかく言われるまま演じました。その後も撮影中に、「自分はしっかりできているのか」っていうのがずっとあって、それを監督が感じ取って、「このままやっていればいい。俺の言うことを聞いて、集中してやっていればいいから、信じろ」って言ってもらったことが心に残っています。
——初めての映画出演、しかも主演ということで、緊張やプレッシャーだとかがあったと思いますが、それをどのように乗り越えたのですか?
林遣都:そうですね。緊張はすごくありましたが、だんだん慣れていったというか…。岡山に行っていきなり、何百人もの前に立たされて、初めて演技というのをした日はボロボロでした。その後も撮影の途中に何回も休憩を入れたりして、「自分はこの先やっていけるのだろうか」と悩みました。でも、「OK」が出て、監督に「今の顔良かったよ」とか、ホテルに帰ってからも「今日は最後の所が良かったよ。頑張っていこうな」とか言われるようになって、徐々に緊張が解けていきました。スタッフの皆さんの助けも、本当に心の支えになりました。
踏み出したくても踏み出せずにいる人へ
  ——原田巧を演じきった今、普通の高校生だった頃の自分と比べて変化したことはありますか?
林遣都:人としっかりと話せるようになりましたね。それから、家族の大切さを知りました。ホームシックは全然なかったんですけれども、家族と会うと、「やっぱりここが落ち着くな」って思いました。
——では、最後に新しいことに踏み出したくても、勇気がなくて踏み出せないでいる人に向けて、メッセージをお願いします。
林遣都:僕自身にも「勇気がなくて踏み出せない」ということがありました。そんな時、原田巧の勇気、根性っていうのが背中を押してくれた気がします。映画を観てくれた方が、彼のように強い自分を持つことができたら最高です!
林遣都 Kento Hayashi
 
はやし・けんと 1990年12月6日 滋賀県生まれ 
スターダストプロモーション所属の、いま最も注目される新星。映画『バッテリー』で俳優デビュー。硬派で凛々しい表情からは、強い意志が感じられ、今後も活躍が期待できる。
バッテリー いまだからこそ、できることがある。
 
あさのあつこ原作の小説「バッテリー」は、累計1000万部を超える驚異的な売り上げを記録。世代や性別を超越し、あらゆる人を夢中にさせた。そんな大人気の原作を映画化するため、『陰陽師』シリーズなどで知られるヒットメーカーの滝田洋二郎監督がメガホンを取り、人を寄せ付けない孤独な心を持った少年が、野球を通して次第に心を開いていくストーリーを見事に映像化。今もっとも美しい青春映画が誕生した。
 
中学入学を控えた春休み。原田巧(林遣都)は、岡山県境の地方都市に引っ越してきた。類い稀なるピッチャーとしての才能を持つ巧は、絶大な自信家で、家族までも寄せ付けない孤独な少年だった。そんな巧が引っ越し早々、永倉豪(山田健太)と出会う。巧の才能に魅せられ、バッテリーを組むことを熱望する豪も、キャッチャーとして高い能力を有していた。しかし、2人が入部した新田東中学の野球部は……。
監督に真正面から意見 不器用ながら友情と向き合う 母が溺愛する弟との関係
  3月10日(土)全国東宝系ロードショー
上映時間:119分
原作:あさのあつこ「バッテリー」(角川文庫刊)(教育画劇刊)
監督:滝田洋二郎 脚本:森下 直
出演:林遣都、山田健太、鎗田晟裕、連佛美沙子/天海祐希、岸谷五朗/菅原文太 他
配給:東宝
http://bt-movie.jp/
舞台挨拶から1コマ 主演・原作者・監督
Uside(ユーサイド)が林遣都さんにインタビューする直前に開かれた、映画「バッテリー」の完成披露試写会では、出演者による舞台挨拶が行われた。ここでは、原作者のあさのあつこさんによる講演会という、小説ファンにはたまらない趣向も。この日、主演、原作者、監督が語った、映画に対する想いを1コマずつピックアップ!!
   
  はじめまして。こんにちは。原田巧役の林遣都です。今すぐにでも皆さんに感想をお伺いしたい気持ちでいっぱいです。
   
  あさのあつこ
1954年 岡山県生まれ。
青山学院大学文学部卒業後、小学校の臨時教師などを経て、作家デビュー。
ものすごい嫉妬がうずまいた
   
  滝田洋二郎
1955年 富山県生まれ。
映画監督代表作は「阿修羅城の瞳」、「陰陽師」など。
この少年の顔をどうしても
「試写を見終わった後、私の中に生じたのは、感動とかっていうものではなくて、すごく正直に言ってしまえば、うずまくような、ものすごい嫉妬でした。これほど見事に少年というものを、これほど見事に野球というものを、さらに言うならば、岡山という土地の風景を、これほど美しく、強く、でもどこか脆さをはらんで描くというか、現実のものとしてしまった、一人の映画監督に対して、ものすごい嫉妬がうずまいたことを覚えています」
「僕が初めてあさのあつこさんの小説を読んだときには、原田巧という少年に圧倒されました。類い稀なる野球の才能がありながら、この少年期独特の極端な危うさであるとか、弱さであるとか、脆さというものを持ち合わせた、この少年の顔をどうしても、自分の手によるスクリーンの中で観たいと強く強く、思いました。去年の夏、岡山で炎天下のもと撮影しましたが、子供たちは汗と泥にまみれ、頑張って成長してくれました。とても良い顔を撮ることができたんじゃないかなって思っています」
 
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